この記事では、最短でGMARCH合格を狙える「古文参考書ルート」について解説します。
古文の学習で「いくら勉強しても全然古文が読めない」「何をやっても苦手のまま」と悩む受験生は少なくありません。

今回紹介する参考書ルートを活用して、古文の勉強のコツややるべきことを明確に理解して、苦手を克服しちゃってください!!
まず序章で、「古文学習の全体像」を説明して、本編では「古文参考書ルート」を解説し、学習の段階に応じてやるべきことを明確にします。
古文に不安を感じている方は、ぜひこの記事で最適な学習法を学び、偏差値を大幅に向上させ、GMARCH合格を掴み取りましょう!
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古文学習の全体像


古文学習は次の3ステップで勉強します。
- ステップ1:単語&文法&常識
- ステップ2:解釈
- ステップ3:読解
- その他 :和歌や文学史など
ステップ1:単語&文法&常識
まずステップ1ですが、古文も外国語の要素があるので、英語同様に
- 単語
- 文法
からは逃げられません。
さらに古文の世界と現代では常識が異なるので、 当時の「当たり前」を知らないと 読解に影響します。
そして古文常識は入試で知識問題として出題されることもあり、ぜひ早いうちにやって欲しいです。
ステップ2:解釈
次にステップ2で解釈を学びます。
古文解釈で重要なのは
- ①品詞分解をして直訳する練習をする
- ②古文の読解ルールを学ぶ
この2点です。
まず①の品詞分解の例として、次の文章をご覧ください。
「蓋取りやらせて内を見たれば」
これを品詞にわけると
「蓋・取りやら・せ・て・内・を・見・たれ・ば」
に分けられ、それぞれ
- 蓋 ・・・名詞
- 取りやら・・・ラ行四段活用「取りやる」の連用形
- せ ・・・使役の助動詞「す」の連用形
- て ・・・格助詞
- 内 ・・・名詞
- を ・・・格助詞
- 見 ・・・マ行上一段活用「見る」の連用形
- たれ ・・・完了の助動詞「たり」の已然形
- ば ・・・接続助詞
となります。
直訳は「蓋を取り除かせて、中を見たところ」という具合に、品詞分解をして直訳の練習をします。



とても大事な考え方なのですが「古文はルールゲー」です!!
あなたは次の代表的な古文解釈のテクニックを知っていますか??
- ①「て・で・つつ」の前後で、主語は変わらない
- ②「人物+読点」は、主語になりやすい
- ③「を・に・ば」の前後で、主語が変わりやすい
- ④「と・とて」は、会話や心情の終わり
- ⑤尊敬語は、主語が貴人
- ⑥謙譲語は、目的語が貴人
品詞分解して直訳することを極めても、こういった読解のルールに従って線を引きながら読解できないと、古文は厳しいです。
というのは、難関大学は全訳できずに、どうしても予測する力が求められるからです。
そのため、
品詞分解して直訳する→ルールに従って読解する



これは絶対にやってください。さらに、設問へのアプローチ方法は大丈夫でしょうか?
実は最初に出典や設問を確認して、注などのヒントを先読みした上で読解できると、かなりの助けになります。
ステップ3:読解
最後にステップ3の読解ですが、難易度を段階的に上げながら演習を重ねていくことで、初見での読解力や解答力が身についてきます。
そのため、演習をどんどん行い、その後の復習でぜひ「音読」を取り入れてください!!
ここでの「音読」とは次のステップで勉強することを指します。
- ①カンニングOKで音読する(10回)
- ②カンニングNGで音読する(10回)
この2ステップで行います。
これを5~10回くらい繰り返すと、何も見なくてもできる感覚になります。
これを完全ノーヒントで一回やりきれるまで5~10回くらい音読しましょう。
ここまでやり込むと、生きた文章の中で、単語や文法を暗記しながら、直訳の練習もできちゃいます。
その他:和歌や文学史など



最後にその他に挙げた和歌ですが、基本的にやっておいた方が良いです。
和歌の修辞法には暗記事項もあるので入試で差がつきます。
文学史は、入試で出る場合はきちんと暗記します。
出ない場合でも、出典知識から文章の内容を予想できるので、やっておいた方が無難です。
GMARCH古文参考書ルート


まず「ルートの進め方」ですが、
- ステップ1:日東駒専レベル
- ステップ2:GMARCHレベル
- ステップ3:過去問演習
この順番で解説します。



ゼロスタートでも、ステップ1から取り組めば段階的に学力がつくように設計しているので、ご安心ください。
次に1週間の取り組みの目安ですが、暗記系の参考書は5日勉強を進めて、2日間を復習にあてます。
読解系の参考書は、6日勉強を進めて、1日を復習にあてます。
また、ルートで示す参考書に取り組む期間ですが、参考書を2周させる期間で組んでいます。
2周目は、1週間で全範囲復習をする想定で考えています。
2周目や3周目に関しては、随時期間を伸ばして調整してください。
ステップ1:日東駒専レベル
では最初にステップ1の日東駒専レベルに入ります。
偏差値50以上を目指すためには、まず大学受験の基礎力をつける必要があります。
ゼロスタートの人もここから開始で問題ありません。
このステップで使う参考書を紹介します。
- 単語 ・・・「読んで見て聞いて覚える古文単語315」or「大学入試新古文単語336」or「新ゴロゴ古文単語」
- 古文常識・・・「マドンナ古文常識」or「大学入試スキマ時間の暗記で差がつく古文常識」
単語
まずは単語からいきます。
単語帳は
- 読んで見て聞いて覚える古文単語315
- 大学入試新古文単語336
- 新ゴロゴ古文単語
から1冊を選んで使用しますが、まずは新ゴロゴ以外の2冊を検討してください。
古文単語のポイントは
【コアイメージを作って、連想ゲームのようにどんどん意味をつなげて一気に暗記】
英単語では、1単語につき1個の訳をまずは暗記してと指導することがよくありますが、古文では一気に暗記した方が良いです。



「かたはらいたし」を例に解説します。
まず、
- かたはら=そばにいる
- いたし =痛い
つまり「そばにいて痛いやつ」というイメージを作ります。
現代でも「かたはら」は「側」という意味で使用します。
その「側」という意味に「いたい」という言葉をそのままくっつけます。
こうして語源のイメージを作り連想→①みっともない、腹立たしい
次に視点を隣の友達に移します。
お前もさ、こんな痛いやつの隣で気の毒だよね→②気の毒である、心苦し
このように、側で見てて痛いヤツってみっともなくて腹立つよね?
お前もさ、あんな奴の隣で気の毒だよな
という具合に連想することで、複数の語でも暗記可能です。



そして「古文単語315」「新古文単語336」はまさに紹介した方法が詳しく解説されているので、非常におすすめです。
ただし、現場で指導しているとゴロで暗記した方が圧倒的に覚えられる人も一定数いるので、その場合には新ゴロゴでも良いです。
「新ゴロゴ」は
- 挿絵や太文字で、イメージしやすい
- ひたすら語呂を覚えていくだけでOK
という具合に語呂を暗記するだけのシンプルな勉強です。
語呂をいちいち覚えるのが嫌になっちゃって、すぐに挫折してしまったんです。
でも、長年指導しているとゴロゴに救われる人も一定数いるので、ルートに入れました。
期間の目安は、1日20~30語、5日進んで2日復習のペースで、1週間で100~150語に取り組み、定着するまで繰り返します。
古文常識
次は古文常識です。
参考書は
- 「マドンナ古文常識」
- 「大学入試スキマ時間の暗記で差がつく古文常識」
から1冊を選んでください。
「マドンナ古文常識」は
- 厚めの参考書の分、解説が詳しい
- レイアウトも図や絵が豊富で、古文が苦手な人向き
「スキマ時間で差がつく古文常識」は
- 薄い参考書だが、解説も分かりやすい
- 後半では漫画で文学史が学べる
など文字通り「すき間時間で」学べる内容です。



こちらは完全に好みだと思うので、どちらか気に入る方を選んでください。またこの2冊でなくても、youtube動画や自分で気に入った参考書で問題ありません。
一点だけ注意してほしいのは、古文常識は短時間で仕上げることです。
あまりに分厚いものや解説が詳しすぎるものは、コスパが悪くおススメしません。
期間の目安は、1日15分のスキマ時間で5日進んで2日復習のペースで定着するまで繰り返します。
ちなみにルートでは12週で仕上げるよう記載していますが、あくまでも一つの目安で早く終わる方が良いです。
次にメインルートですが、4つのパターンを用意しました。
パターン①:岡本先生ルート
それでは日東駒専ルートの、パターン①岡本先生ルートから説明します。
パターン①の対象者は
- 授業よりも参考書の方が頭に入るタイプ
- ある程度文法は学んだので、参考書学習で充分理解できるタイプ
こういった人向けです。
文法
まずは講義系参考書として授業の代わりに
「岡本梨奈の一冊読むだけで古典文法の基本&覚え方が面白いほど身につく本」
で内容を理解し、同じ範囲を
「ステップアップノート30古典文法基礎編」
で演習していきます。



いきなり問題集で演習からスタートする人がいますが、何も理解していない、どこを覚えて良いかもわからない状態で演習しても入試の実力はつきません。
講義系参考書で、先に理解してある程度暗記してから演習することをおススメします。
「岡本梨奈の一冊読むだけで古典文法の基本&覚え方が面白いほど身につく本」
まず岡本先生の講義本ですが、
- ゼロスタートでもつまずかない構成
- 丁寧な解説
- 暗記事項が視覚的に明らか
- 重要事項を網羅している
という点からおススメです。
古文ゼロスタートの人向けに
- 歴史的仮名遣い
- 活用
- 係り結び
といった初歩の初歩から説明がありますし、授業をそのまま文字起こししたような丁寧で分かりやすい語り口です。
そして各単元の冒頭に暗記事項がまとまっているので「どこを覚えれば良いのか分からない!!」ということもないです。



さらにこの一冊で難関大にまで対応できる網羅度もあり、非常におすすめです。
唯一欠点を挙げるならば、丁寧な解説ゆえに参考書が分厚いです。
授業で視覚的に理解した方がすんなり頭に入る人や初学者には、ハードルが上がります。
「ステップアップノート30古典文法基礎編」
次に演習用の「ステップアップノート30古典文法基礎編」ですが、
- 分かりやすい構成
- 段階的に難易度がアップする
- 難関大まで網羅している
という点からおススメです。



パッと見のレイアウトが分かりやすく、上段に重要事項もシンプルにまとまっていて、確認しやすいです。
さらに問題が段階的にレベルアップしていくので、つまずきにくいですし、
「基礎編」と名前がついている割に、難関大まで網羅しており、演習はこれ一冊で問題ないバランスの良い仕上がりです。
目安として取り組む期間は、ステップアップノートをベースにして、1日2~3単元に取り組み、1週間で10~15単元を目安に取り組み、5週間で完成を目指しましょう。
古文解釈
文法の後は古文解釈に入ります。
今回は、
〇スタディサプリ「ベーシックレベル古文読解」
もしくは
〇「岡本梨奈の1冊読むだけで古文の読み方&解き方が面白いほど身につく本」
を古文解釈本として採用しました。
まずスタディサプリ「ベーシックレベル古文読解」は高校1.2年生向けの講座ですが、ゼロから解釈を学び、さらに演習まで行い大学受験基礎レベルまで到達できます。
合計20講座あり、前半10講座が解釈パートで、後半10講座が読解演習パートになります。
特徴として、
- 岡本先生が授業で丁寧に解説
- 基礎レベルからスタート
- 前半は古文解釈を解説
- 後半は読解練習もできて、教科書レベルくらいまで対応
- 古文常識や作品知識も解説
という点でおすすめです。
さらに古文常識では、簡単な作品知識も学べて、古文の力が総合的に身に付きます。
この「総合的に身につく」ことが参考書学習だと部分的にすっぽ抜ける場合があるんです。
どうしても文字媒体だと重要事項を意識しきれずに、暗記が偏ってしまうんです。
例えば
- 古文常識だけすっぽぬけて官位がわからず、女を男と勘違いする
- 文法の重要事項なのに「大事だと思っていませんでした」発言



これは参考書学習をしている人に多い発言です。授業では板書の内容と、先生が口頭で「大事だから覚えて」と言ってくれます。
すっぽ抜けが少なく、授業で学んだ人の方がきちんと重要事項を認識して偏りなく暗記できていることが多いです。
そのため、苦手な人やゼロスタートの人は、スタサプを検討してください。
取り組むペースとしては、1日1講座、1週間で5日進んで2日復習して5講座すすめます。
その後2週間かけて全復習を行い、8週間で完成です。
最初のうちは1日2講座できても、重い範囲だと1日1講座になると思うので、8週間を目安にしましょう。
参考書の方が良い人向け
次に、参考書の方が良い人向けに「岡本梨奈の1冊読むだけで古文の読み方&解き方が面白いほど身につく本」も採用しました。
スタサプの代わりに使用してください。
この本では
- 前半・・・「読み方」の解説
- 後半・・・「解き方」の解説
という2部構成となっていて、読み方だけでなく解き方も学べるのがおススメポイントです。
他の解釈系の参考書だと「読み方」は書いてあっても「解き方」まで書いていないことも多いんです。
でもこの参考書ではきちんと解説されているので安心です。
取り組む期間は、1日2~3単元を目安に取り組み、1週間で10~15単元を終えて、3週間で完成させましょう。
岡本先生の解釈本を選択した人(続き)
では次に、岡本先生の解釈本を選択した人だけに続きがあります。
スタサプを選んだ場合は後半で読解練習もあるのですが、岡本先生の解釈本だと読解練習の部分がないので、
古文レベル別問題集2(前半12題まで)→岡本梨奈の古文ポラリス1(基礎レベル)
に取り組みます。
まず「古文レベル別問題集2」ですが、
・解釈のアウトプットに適切な構成
- 文章の難易度が易しめ
- 品詞分解と全訳が載っている
となっており、
- 入試形式の問題演習をしてつまずいた人
- 古文ゼロスタートの人
におススメの参考書です。
この参考書は「読み方」にフォーカスしていて、読解のルールを確認しながら取りくむことができます。
さらに文章難易度も易しめで、品詞分解しながら古文の読解ルールを使って実践していくのに向いています。



取り組む範囲は前半12題でストップして、後半の古文常識の範囲はカットしてください。
そうしないと、量が多いです。
取り組む期間は、1日2単元に取り組み、1週間で10単元を終えて、2週間で完成させましょう。
岡本先生の古文ポラリス1
次にレベル別2の後に「岡本先生の古文ポラリス1」に取り組みます。
ここが演習のメイン参考書になるので、しっかり取り組みましょう。
ポラリス1は
- 品詞分解だけでなく、読解のルールも解説されている
- 解き方も非常に詳しく解説されている
- 入試タイプの演習ができる
こういった点でおススメです。
岡本先生の解釈ルールを反映した書き込みが全文章で記載されており、自分が正確にルールを使って読解できたかを確認して修正することが可能です。
さらに解き方もステップ化して丁寧に解説されており、設問の傾向ごとにバッチリ対策できる構成になっています。
取り組む期間は、1日1単元に取り組み、1週間で5単元を終了し、4週間で完成です。
日東駒専レベルの仕上げの演習
そして次は日東駒専レベルの仕上げの演習として
- スタディサプリ「スタンダードレベル古文読解」
- 岡本梨奈の古文ポラリス2(標準レベル)
のどちからに取り組みます。
こちらも
- 授業が好きな場合 →スタサプ
- 参考書が好きな場合→ポラリス2
を選択してもらえれば問題ありません。



個人的には、ここまでスタサプを選んできた人は、参考書の方が効率的に進められます。
ポラリス2を選択して、文字媒体での対策をしても良いと思います。
この段階までくると、充分参考書でも対応できる学力はついていると思います。
パターン2:文法速習ルート
次にパターン2:文法速習ルートの解説をします。
対象者は
- 古文が苦手もしくはゼロスタート
- 受験本番まで時間がない(古文に時間をかけたくない)
のような人向けで、古典文法を最短で駆け抜けます。
まず最初に取り組む参考書は
ステップ①「矢澤のたった6時間」で古典文法です。
この参考書は
- その名の通り、最速最短で終わる
- 授業動画が6時間分もついている
- 暗記事項も冊子となっていて明確
という特徴があり、間違いなくコスパ最強本です。
そのため、
- 古文が苦手な人
- ゼロスタートの人
- 時間がない人
でもおすすめの参考書になっています。
取り組み方は、まずは授業動画を見て、該当する文章部分を読んで理解して、その後重要事項を暗記して演習問題に取り組みます。



冊子を切り離して持ち歩いて、常に重要事項の暗記チェックにも利用しましょう。
取り組む期間は、1日1単元、1週間で5単元終了できれば、3週間で完成です。
もし1日2単元に取り組めれば、2週間で参考書を2~3周させることも可能です。
矢澤をおすすめするもう一つの理由
そしてもう一つ矢澤をおすすめする理由がありまして、それは、古文の入試問題のほとんどが長文読解ということです。
文法は必要最低限だけ学んでさっさと読解に入った方が良いという側面もあるのです。
そういった点からもこの参考書は素晴らしいと思います。
ただ欠点もあります。それは網羅度的に足りないという点です。
必要最低限に絞っているので、音便や一部の識別の説明がないですし、演習量もこれだけだと足りないです。
そこで次のステップ②では、古文解釈と並行して
- 「ステップアップノート30古典文法基礎編」
- 「岡本梨奈の一冊読むだけで古典文法の基本&覚え方が面白いほど身につく本」
の2冊に取り組みます。



岡本先生の講義本は、辞書代わりに使用する形で、足りない要素を補足するために使用します。
ただし、ここでがっつり文法演習を入れると、矢澤の古典文法でショートカットした意味が薄れるので、必ず古文解釈の参考書と同時並行で進めてください。
もしくは思い切ってカットして古文解釈だけに取り組み、文法でつまずいたら逆算してステップアップノートに取り組むという形でも問題ありません。
特に時間がない人や古文があまりにも苦手という人は、カットを考えてください。
取り組み方ですが、
- ステップアップノートの上部のまとめにまずは目を通す
- 知らない知識が出た場合に、岡本先生の講義本に戻って理解してから重要事項を暗記
- ステップアップノートの問題を演習
のような流れです。
取り組む目安ですが、あくまでも解釈を圧迫しないように1日1~2単元に留めましょう。
1週間で5~10単元進めて、4週間くらいで完成を目指しましょう。
そしてパターン②のメインの古文解釈ですが、パターン①と同様に
- スタディサプリ「ベーシックレベル古文読解」
- 「岡本梨奈の1冊読むだけで古文の読み方&解き方が面白いほど身につく本」
のどちらかに取り組み、岡本先生の解釈本を選択した場合は、
古文レベル別問題集2(前半12題まで)→岡本梨奈の古文ポラリス1(基礎レベル)」
の順番で取り組みましょう。
ちなみにレベル別②はカットOKです。
その後はパターン①の岡本先生ルートと同様です。
解釈と教科書レベルの演習として
- スタディサプリ「スタンダードレベル古文読解」
- 岡本梨奈の古文ポラリス2(標準レベル)
のどちらかに取り組み、次に日東駒専レベルの読解を仕上げるために
- スタディサプリ「スタンダードレベル古文読解」
- 岡本梨奈の古文ポラリス2(標準レベル)
に入っていきます。
パターン③:スタサプルート
パターン③のスタサプルートを解説します。
対象者は
- ゼロスタート(もしくは苦手)で、参考書だと頭に入ってこない
- 比較的古文に取り組む時間がある
人向けのルートになります。
注意してほしいのは、参考書よりも授業の方が学ぶ時間がかかるので、4つのパターンで一番時間がかかるルートです。
ただしその分、しっかり理解して定着できる流れになってます。
①文法インプット
ではまず文法インプットとして
スタディサプリ「ベーシックレベル古典文法」
に取り組みます。
これはスタディサプリの高校1.2年生向けの講座ですが、
- ゼロから大学受験レベルまで到達できる
- 岡本先生の丁寧な授業で理解しやすい
こうした点でおすすめです。
特に古文が苦手な人やゼロスタートの場合、参考書で学習しても
- どこが大事かわからない
- どこを暗記すればわからない
といった事態になり、ひたすら文法でつまずく人が一定数います。
そのためこのルートを紹介しています。
合計30講座あり、取り組むペースとしては、1日1-2講座、1週間で5~10講座進めて、8週間で完成です。



時間はかかりますが、丁寧に取り組む時間のある人は検討してください。
その後は他のパターンと全く同じで、
②文法アウトプット
文法アウトプットとして
「ステップアップノート30古典文法基礎編」
で演習量を確保します。
ここである程度演習して、文法を盤石にしておきたいですが、入試のメインは長文なので、並行して
プラス解釈インプット&アウトプットとして、
スタディサプリ「ベーシックレベル古文読解」
に取り組みます。
③日東駒専レベルアウトプット
その後、日東駒専レベルアウトプットとして
- スタディサプリ「スタンダードレベル古文読解」
- 岡本梨奈の古文ポラリス2
に取り組めば、日東駒専レベルが終了です。
17~8週で全て終了できると思います。
パターン4:共通テストルート
近年、青学や上智などで共通テストを個別入試でも活用しますので、共通テストに特化したルートを考えました。
①矢澤のたった6時間
まず最初に矢澤のたった6時間で、古典文法を使って文法を速習します。
共テまでで良いのでしたら迷うことはないです。
矢澤一択で、効率よく文法を入れましょう。
②矢澤のたった3時間
そして次に矢澤のたった3時間で古文読解に入ります。
この参考書は矢澤先生が書いたので、矢澤の古典文法との接続も良いですし、
- 映像授業があって理解しやすい
- 基本的な読み方に特化していて苦手な人向き
- 短期間で仕上げることが可能
といったメリットがあります。



これまで紹介してきたスタサプや岡本先生の参考書だと、どうしても量が多く時間がかかります。
しかし、共通テストまでで良いと考えると、コスパの良い矢澤先生の参考書に軍配が上がります。
取り組むペースは1日1単元、1週間で1周させて2週間で完成です。
③古文レベル別問題集2(前半12題まで)
解釈を学んだら、その後は古文レベル別問題集2(前半12題まで)に取り組み、長文の中で学んだルールを使えるよう練習しましょう。
④共通テストのスゴ技
その後、共通テストのスゴ技に入ります。
この参考書を取り組む目的は、共通テストの読み方だけでなく、解き方もマスターすることにあります。
読み方だけならこれまでの参考書でも充分ですが、解き方の部分の解説がなかったので、この参考書で補強します。
スゴ技のおすすめポイントは
- 短時間で仕上がる
- 共テに特化した王道の読解法が身につく
こういった点になります。
他の参考書と比べて短期間で大事な要素を抑えられる良書だと感じます。
取り組むペースは、1日2単元、1週間で10単元、2週間で完成です。
⑤古文レベル別問題集3標準編
そして共テのアウトプットとして、古文レベル別問題集3標準編に入ります。
この参考書では共通テストタイプの演習ができます。



過去問に入る前に解説の詳しい参考書で演習をしていきましょう。
ただし時間がない場合はこのレベル別3はカットしてすぐに過去問演習に入ってください。
またこの参考書が合わない人は「全レベル別問題集2」に取り組んでもOKです。
取り組むペースは1日1単元、1週間で5単元に取り組み、3週間で完成です。
最後に⑥共通テスト過去問に取り組みます。
ステップ2:GMARCHレベル
次にGMARCHレベルの学習を通じて、偏差値60以上に仕上げていきます。
それではGMARCHレベルのルートは
- 岡本梨奈の古文ポラリス3(発展レベル)
の1冊です。



日東駒専&共通テストルートと比べてとってもシンプルです。
どの先生のパターンで勉強しても、GMARCHレベルは参考書を統一しました。
理由は、この段階まで来ればある程度読解力は身についているので、後はGMARCHレベルのアウトプット練習をするだけだからです。
このシリーズは解説もしっかり書かれていて学習もしやすいです。
取り組む目安は、1日1題、1週間で6題に取り組み、2週間で1周させます。
2-3回含めてじっくりやってほしいので、1か月完成で問題ありません。
この参考書が最重要となるので、自力でスラスラできるまで繰り返し音読してください。
ここまでで基礎レベルから開始した場合で、最短で4か月、最長でも5,5ケ月で終了です。
ステップ3:過去問演習
この後は過去問に入っていきましょう。
過去問演習の目安ですが、
- 第1~3志望:5~10年
- 第4~6志望:3~5年
これくらいは確保したいです。



そのため過去問に取り組む期間は、2か月以上は確保しておきたいです。
いくら頑張って過去問だけに取り組んでも30日で20回分が限界ですし、15回分くらいに抑えないと、復習の時間が取れません。
ルート自体は半年以内に終わっても、過去問演習を考えると7か月くらい時間があった方が無難ではあります。
もちろんやり方次第なので、個人的には5~6か月あればゼロスタートでもGMARCHレベルは可能だと考えています。
追加問題集
それでは次に「追加問題集」について説明します。
時間的に余裕があったり、重点的に対策をしたい分野がある場合に検討してください。
単語
まず単語は※どうしても苦手な人向け(共テまで)
- マドンナ古文単語
- しゃべって覚える古文単語300
のどちらかを検討します。
マドンナ古文単語は
- 必要最低限の単語数に厳選している
- 単語ごとの解説が詳しく暗記しやすく工夫されている
こうした点で、苦手な人や非受験学年の導入本としておすすめです。
単語数を絞った分、解説が非常に丁寧でイメージから連想して暗記しやすい設計になっています。



その反面、GMARCHレベルだと語彙数が足りません。
正直共通テストでも足りないと思うのですが、覚えやすさはピカイチなので、古文アレルギーの人は1冊目の単語帳として検討してください。
次にしゃべって覚える古文単語300は
- 例文が全て現代語
- 高校生の日常に即した覚えやすい構成
といった点が特徴です。
高校生のよくある日常を切り取った現代語の例文に上手い感じで古文単語が混ざっていて、現代語の感覚で古文単語が暗記できてしまう単語帳です。
そのため苦手な人は検討してみてください。
次に※2冊目の単語帳を考える場合は
- グループ30で覚える古文単語600
- 古文単語速読マスター500
を検討してください。
基本的に日東駒専ルートで紹介した単語帳でGMARCHレベルまで網羅していますが、実際には盤石とまでは言えません。
結構知らない単語も出てしまうのが実状です。
そのため時間に余裕がある人はこの2冊から選んでください。
まずグループ30で覚える古文単語600ですが
- 関連語でまとまっていて暗記しやすい
- 単語数も充分
- 語呂やイラストで暗記しやすい
このような点がおすすめです。
「日常動作ワード」「仏教ワード」といったジャンルで分けているので覚えやすい構成になっています。
また、語呂や覚え方のコツなども書いてあり、最小限の努力で最大の結果が出る単語帳になっています。
取りくむペースは、1日20~30語、1週間で100~150語に取り組み、定着するまで繰り返します。
次に古文単語速読マスターですが
- 生きた文章の中で単語暗記が出来る
- 音読すれば作品知識も頭に入る
こういった点からおすすめです。
まずは古文の文章の中で単語の意味を確認しながら暗記できますし、古文は出典が限られているので音読して覚えてしまえば、入試本番でそっくりそのまま出題されたというケースもあるのです。



取り組むペースは、1日1~2単元、1週間で5~10単元に取り組み、音読しまくってください!!
和歌対策
次に和歌対策が必要な場合は、
- スタディサプリ高3古文 和歌・文学史編
- SPEED攻略10日間 国語和歌
に取り組みます。
授業で丁寧な解説が好きな場合はスタサプを選び、参考書でさらっと取り組みたい場合にはスピード攻略を選んでください。
特にスピード攻略は、薄い割に要点がよくまとまっていて、コスパが良い参考書なので、まずは検討してほしいです。
取り組むペースですが、スタサプは1日1単元に取り組み、3週間で完成させましょう。
スピード攻略ですが、1日1単元に取り組み、2週間で完成させましょう。
共通テスト重視の場合
次に共通テスト重視の場合で、過去問が終わったタイミングで
- 共通テスト総合問題集(河合塾)
- 共通テスト実践模試(Z会)
- 大学入学共通テスト実践問題集(駿台)
のどれかに取り組みます。
実践問題は共通テストタイプの演習を増やしたい場合に使用します。



過去問よりも難易度が高い場合が多いので、過去問の後に取り組むことをおすすめします。
目安として取り組む期間は、古文漢文も入った実践問題なので、時期によります。
※直前期は「予想問題パック」にも取り組もう
本番のような冊子で、模試のように取り組むことができるのでおススメです。
※過去問演習前に、詳しい説明付きで演習したい
- GMARCH関関同立の古文
- GMARCH関関同立の現代文
は、過去問の中でも良質なものを集めて解説を手厚くした参考書です。
過去問だとどうしても解説が簡単なのと、年度によっては難問も出てしまいます。
そこで過去問に取り組む前に、GMARCH関関同立の古文・現代文に取り組むことで、良質なGMARCHレベルの演習が可能です。
まとめ


この記事では、最短でGMARCH合格を狙える「古文参考書ルート」というテーマで解説しました。
古文参考書ルートで結果を出すなら、まず大前提として「参考書ルートの方針や進め方」といった全体像を理解して、実際の「参考書ルート」の通りに実践します。
こういった流れを理解しないと、いつまで経ってもフィーリングで解いて得点が安定しないままです。
しかし一方で、これらのルートの流れを理解して順番通りに実践できれば
- ①あなたの古文の偏差値が40,50,60と着実に伸び
- ②過去問演習もバッチリな状態で受験本番を迎えられます
そのため、この記事を見終わったら即実践してくださいね!!
この記事があなたの合格につながれば、幸いです。
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